・本当の無治療
私が乳癌になってから、友人にすすめられたブログがありました。
ブログタイトル猫と癌と諸々と。。投稿者は吉野美佳さん。
この方、乳癌患者の間ではすでに有名人のようですね。
でも、乳癌になりたての方はご存知ない方も多いと思うのでご紹介します。
「末期乳癌」と診断され余命宣告までされた吉野さんは無治療で17年も生きてらっしゃいます。
と言ってもまだお若いですよ!
私が今まで数々の無治療というタイトルのブログを読んだ中で、正真正銘の無治療の方は吉野さんだけでした。
悪化した乳がんのがん細胞が皮膚の表面に盛り上がり、出血や痛みが激しくなったり、呼吸困難になったりと、壮絶な闘病生活をされていますが、今では癌も落ち着いてきたという事で日常の出来事がメインのブログに変わってきています。
余談ですが、ブログの最後に猫劇場というのがあり、吉野さんが飼われている猫の様子が面白おかしく描かれています。
もう、こっちの才能生かしてください!と言いたいくらい笑わせて
くれます。
無治療ブログの中には、代替治療をされていたり、食事に気を遣われていたり、何かしらされている方がほとんどですが、吉野さん、私が読んだ限りでは特に何もされていません。痛み止めを飲んでるくらいです。
少し前に固形物を食べないで生活してみる!とかされていたみたいですけど、癌のためというとりは何かに挑戦!してそれでも私大丈夫?みたいなことを検証されて楽しんでいる感じです。
とにかくこの方、少しでも寿命を伸ばすためにできる限りの治療を受けたい・・・的な考えではありません。
それは決して諦めているというのではなく、おそらく無治療が自分の寿命を一番伸ばせると感じているのではないかと思うのです。
吉野さん曰く、無理な治療は行わず自然に任せて寿命を全うしたいというお考えのようです。
私もそんな風に思って見たりしますけど、いざ癌が悪化してきたり、病院でこのままだと命が短いよなんて言われたら動揺しまくり、代替療法しまくりましたけどね。
その点彼女はぶれませんね〜〜〜。
肝が座ってる。
そんなキャラクターの彼女の文章はまた独特で面白いですね。
淡々となんでもないような日常を、彼女の目線で文章になると静かに「くすっ」と笑えてしまいます。
そう。ちょっと斜め目線がいい具合にツボるんです。
・病気に支配されていない
私は彼女のブログを読み始めてからはまだ2年も経っていないので、壮絶な闘病時期をブログでリアルタイムでは知りません。
でも過去記事を読ませていただくと大出血で倒れたり呼吸困難になったりと大変な時期があったようです。
でも本を世の中に出されたり、取材、撮影と忙しくされていた事もあったりと病気の負のスパイラルに陥っていないんですよね。
そう、生き方、考え方が末期ガンに負けていないんです。
とても頭の良い方のようなので、余計なことは公表していないだけかもしれませんが、最近ではなんと占い鑑定を初めていらっしゃいます(笑)
もう何を考えているのでしょう・・・
自分が誰かに助けて欲しいくらいなのに、見ず知らずの人の悩みとか運命とか相談にのる気になります?普通・・・
やっぱり変わってるわ。密かに思い応援しております。
・電子書籍のおすすめ
彼女の詳しいことはネットでいろいろ出ているみたいだし、本がつまらなくなるのであえて書きません。
吉野さんの生い立ちから、癌宣告、家族愛、闘病生活が綴られています。
私は決して無治療をすすめたいからご紹介するのではなく、癌患者には人それぞれの考え方があっていいということ。
標準治療を選択しようが、無治療を選択しようが、どちらが長生きできるなんて誰にもわからないと思うのです。
確率はあると思いますよ。でもそれが自分に当てはまるとは限らないでしょ?
ただ、もしも病気でこの世を去る日がきた時に、決して誰かのせいにしないで欲しいのです。
先日、ある乳癌で亡くなった方のブログを読んで本当に悲しくなりました。
乳癌初期の頃、お友だちのすすめで、代替療法を選んだためにガンが進行してしまった。
友人が許せないし、後悔していると書かれていました。
それはあまりにも辛すぎます。
自分で後悔しない選択をすることを、真剣に考える必要があると思うのです。
自分の病気に対して誰も責任なんかとってはくれません。とれないのですから。
私は吉野さんの本を読んで彼女を真似をするわけではなく、自分は自分の人生を生きようと改めて思いました。
彼女の後悔しない選択には強い覚悟が感じられます。
ぜひ、1度読んで見られるといいと思いますよ。
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