・がん患者の心に孤独は大きなダメージ
がんを取り巻く環境はここ数十年で随分と変わってきました。
今では「私、がんなんです」とあっさり公表してしまう人が多いですが、昔はがんを好評するのは差別や偏見を生むと思われていて隠す傾向にありました。
本人への告知でさえ伝えるべきか伝えないべきか大きな問題でした。
今ではあっさり医師から告知されることがほとんどです。
当時は同病の仲間とつながる方法や情報の収集方法もわからない時代でしたから、どれだけがん患者たちは心細かったでしょうか。
誰にも心配かけたくないという気持ちはますます孤立した状態を作り、免疫力もどんどん下がっていきます。
がんは家族全員で乗り越える、みんなで力を合わせて局面に立ち向かうことが重要なのです。
・連帯感こそが病気と闘うパワー
さまざまな臨床データから、連帯感こそが患者の心を元気づけるという事実が発表されています。
例えば今では珍しくなくなりましたが、グループ療法などで「がん友」と交流することで力強い連帯感が生まれます。
「あの抗がん剤って副作用どうなのかな?」
「食事療法ってやっぱり必要なのかな」
「転移したがんて痛みはどうなの?」
なんて同病でなければわからない会話も、お茶を飲みながら交わされます。
このように気軽に話し合える仲間の存在は、どれだけ心を軽くし、勇気づけてくれることでしょう。
がんで苦しんでいるのは私だけじゃない。ひとりぼっちじゃない。
喜びも苦しみも分かち合えるという連帯感は安心感となり、かけがえのない財産になります。
・SNSやブログを通じて「がん友」を作る
直接会ったり電話で話したりする以外にコミニュケーションの方法がなかった時代と違い、今ではインターネットを通じて多くの人と交流できるようになりました。
SNSのメリットは、即効性・瞬発力の高さです。今起きていることを今発信できて、ユーザーはその情報をすぐに見ることができまっす。
代表的なところではTwitter、Facebook、Instagramなどです。
SNS上にはがんのグループが数多くあって、乳がん、子宮がん、胃がん、肺がんというように疾患ごとに細分化されているので、より詳しく深い情報にアクセスできるところが魅力です。
例えば、インスタで乳がんと検索すれば乳がん患者の投稿へアクセスできます。
コメントも簡単にできるので気軽に「がん友」づくりができると同時に、さまざまな情報提供も受けられるとあって、多くの方が利用しているようです。
一方ブログは、どちらかというと情報発信者側にメリットが多く、情報の質が高くてユーザーのニーズとあっているのであれば、その情報は何年経っても見てもらえる可能性があります。
ブログにはコメント機能やメッセージ機能などもあったりしますのでお互いのやり取りも可能です。
このように、気軽に「がん友」と病気について意見の交換をしたり情報交換ができることがインターネットならではのメリットです。
・まとめ
がん告知をされた時、ほとんどの患者は「死」を意識します。
治す薬もなく痛みにもがき苦しみ、やせ細って死んでいく・・・
そんなイメージを持ちやすいのです。
しかし、現代のがん治療の現場では新しい検査機器、治療薬、新薬が次々と開発されています。
がんで亡くなる人は30%であり、半分くらいのがん患者は経過観察中に、がん以外の病気でなくなっているのです。また天寿を全うしている方もいます。(厚生労働省統計による)
しかし、がんによるショックやストレスでうつになる人がいることもよく知られています。
そしてうつ患者の心のケアをすることで、がんの予後を左右するともいわれています。
心を元気にすることは、がん治療そのものと密接な関係があるというわけです。
家族にも言えないイライラや深い悩みは同病者である「がん友」同士でぶつけ合うことが最も効果的です。
同じ病気と闘う戦友のような存在がいることは、自信となり病を乗り越えるエネルギーになるのです。
少しだけ勇気を出して患者会やグループ療法の場に足を運んでみたり、気軽にSNSやブログを始めてみたりして行動を起こしてみましょう。
がんになったからこそ出会える素敵な出会いがきっとあなたを待っていてくれていると思いますよ。
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